1967年に登場した当時、国内では列車から垂れ流される汚物が所謂「糞害」として社会問題となる時代でした。
この新型電車投入時もこの問題に直面し、タンク式が妥当とはいえ、列車基地の対応する設備が整わずそれまでの繋ぎとして
この「粉砕処理装置」が考案され装着されました。
構造的には糞尿を薬液と混合し、無害化したのち車外へと放出・・と垂れ流しには変わりないですが
当時の国鉄の苦肉の策であったわけです。
タンク内を排出するインフラも整い、程なく粉砕処理装置は汚物処理タンクへとこっそり入れ替わったので
存在すら忘れ去られた機器でありました。